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ギターのエフェクター、「コンプレッサー」の効果や使い方を解説

ギターのエフェクター、「コンプレッサー」の効果や使い方を解説 エフェクター

コンプレッサーって結局どんな効果があるのかよくわからない・・・・・・

歪み系や空間系とは違って、コンプレッサーは効果がわかりにくいエフェクターです。

しかし実は、音のバランスを整えたり、演奏の粒をそろえたりと、地味ながら重要な役割を担っているのがコンプレッサーです。

この記事では、

  • コンプレッサーの基本的な効果
  • コンプレッサーのメリットとデメリット
  • 基本的な設定方法

などを実際に録音した音源や画像を使用してわかりやすく解説します。

コンプレッサーとは?

具体的な効果をズバリ一言でいうと、「音域ごとの音量の差を整えること」です。

「音の粒をそろえる」「音を圧縮する」など音楽用語を知らない人にとってはあいまいな表現を使用されがちなので分かりにくいですよね……

コンプレッサーの効果を実際に確認してみた

「音域ごとの音量の差を整える」とはどういうことでしょうか?

実際に音域ごとの音量の変化を見てみるのが手っ取り早いです。

今回はBIAS FX 2上で検証しました。セッティングは以下の通りで、アンプの設定もMASTER以外12時です。

FIAS FX 2のコンプレッサーの設定

ちなみにBIAS FX2上で使用している「BLUE COMP」はBOSSの「CS-3」のモデリングです!

まずは聴き比べから(前半はコンプなし、後半はコンプあり)。

※一度だけ録音したものをコピーして流しているので、ピッキングによる強弱ブレなどはありません。

ちょっとわかりにくいですが、後半の方が低音が出ている感じがします

そして、実際にコンプなしとコンプありを視覚的に比べたものがこちらです。

音量が低い音域を持ち上げてくれているのがわかります。

また、若干ですが、出過ぎた音を押さえてくれています(200~500Hzあたり)。

このように、大きすぎる音を抑え、小さすぎる音を持ち上げることで音を整えてくれるのがコンプレッサーです。

音が整うことのメリット

コンプレッサーは音を整えてくれるエフェクターですが、音が整うことによってどんなメリットがあるのでしょうか?

メリット①:音の粒がそろって演奏が安定する

コード弾きやカッティングなどでは、複数の弦を同時に弾くため、弦ごとにピッキングの強弱のブレが発生することがあります。

コンプはこの強弱のブレを押さえ、安定した音を提供してくれます。これはよく「音の粒がそろう」と言われます。

メリット②:サスティンが伸びてリードプレイが映える

ギターは音を伸ばすとどんどん減衰していきますが、コンプはある程度まで音量を下げずに持ち上げてくれるので、サステインが伸びるように感じます

これにより、特にリードや、ゆったりしたフレーズでは、コンプによって表現力がぐっと広がります。

音が整うことのデメリット

反対に、音が整うことによるデメリットも存在します。

デメリット①:弾き手のタッチやニュアンスが損なわれることも

音が整うということは、あえて弱いタッチでニュアンスを出そうとしても音量が均一にそろえられてしまい平坦に聴こえるということでもあります。

ジャズなどの、ダイナミクスを活かしたいスタイルでは逆効果になることもあるため注意が必要です。

デメリット②:ノイズが増える場合がある

コンプ以前のどこかでノイズが発生していると、ノイズの音も持ち上げられて目立ってしまう場合があるため注意が必要です。

これは、ノイズ源の解消やコンプのつまみである程度は対策できます。

コンプレッサーの基本的な設定方法

コンプの基本的な設定方法を解説します。

ここでは大体のコンプについているSustainとAttackについて解説します。

Sustain/Threshold

Sustain(またはThreshold)は、コンプレッサーが効き始める音量の基準を決めるツマミです。

右に回すほどコンプがかかり始める音量の基準が高くなり、強い音だけに効果がかかようになります(その分、コンプの効きは控えめになります)。

左に回すとより小さな音から圧縮されるようになり、全体的にコンプがかかりやすくなります。

つまり、

  • コンプの効きを抑えたい→右に回す
  • サステインを伸ばしたい→左に回す

というイメージです。

使用するエフェクターによっては挙動が違う場合があります。

Attack

Attackは、コンプレッサーが聞き始めるまでの時間を決めるツマミです。

右に回すほどコンプが聞き始める時間が長くなります。

Attack0とMAXの比較

Attackを0とMAXで比べてみると、AttackをMAXに設定している方がコンプのかかり始めが遅いです。

これによりピッキングした瞬間の音が強調され、輪郭がはっきりとした音になります

しかし、Attackが長すぎるとピッキングした後の音との音量の差が目立ちすぎて違和感が出るので注意が必要です。

まとめ

ギター用コンプレッサーは、「いらない」と思われがちですが、音の粒をそろえたり、サステインを伸ばしたりと、演奏を支えてくれる縁の下の力持ちです。

特にクリーントーンやアルペジオ、カッティングなどでは、音を整える効果が演奏全体のクオリティを引き上げてくれるため、初心者にもぜひ試してほしいエフェクターです。

ただし、使い方を間違えるとタッチのニュアンスが消えてしまったり、不自然なサウンドになることもあるので、設定が難しいエフェクターでもあります。

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